隊長
コージくん、ジャケットの下のボタンは外しなさい!
光司
へ?どういうことですか?
隊長
意識したことないか、とりあえずNHKのニュースでも見たまえ!
ジャケットのボタンは全部留める?
光司
はぁ・・・あ、アナウンサーもジャケットの下のボタンをしていないですね・・・。
隊長
そうだろ?お堅い印象のNHKですらジャケットの下のボタンを外すのが常識なのだよ。
光司
うわー、気にしたことなかったです・・・、NHKだとわざと着崩しているわけないですもんね。
隊長
うむ、そういうことだ、まぁ過ぎたことは気にするな、これからはスーツやジャケットの下のボタンは外そうな。
光司
はぁ・・・ところで何故なんですか?
隊長
ボタンを外す理由か?
光司
はい、外すならボタンの意味ないじゃないですか・・・。
ボタンを外す理由、きっかけは?
隊長
確かうろ覚えだが、中世ヨーロッパの頃、貴族のお偉いさんが、ボタンを閉め忘れていたときがあったそうなのだ、それに気づいた家臣のような人が恥をかかせまいと、同じようにジャケットの下のボタンを外したのだそうだ。
光司
へー、そんな理由なんですか。
隊長
ああ、それを見た周りの人が、そうするもんだと思い込み広まっていったのだそうだ。
光司
へー、そんなきっかけなんですね~
隊長
ああ、それが当たり前になり、ジャケットの形もボタンを外すことを前提に設計されてるようになったから、ボタンは外したほうがジャケットを美しく着こなせるのだよ。
光司
そういうものなんですね、全然知りませんでした。
三つボタンは要注意!
隊長
覚えておきたいのは、ジャケットやベストでは、一番下のボタンを外すということだな。
光司
なるほど、ベストもなんですね、覚えておきます。
隊長
三つボタンスーツの場合はな、段返りといってイタリアが発祥の少し変わったボタン配置のジャケットが存在してな、今の日本でも珍しくはないディテールなのだが、段返りのジャケットの場合は、一番上のボタンもしてはいけないのだ。
光司
へー、真ん中のボタンだけですか?
隊長
ああ、一番上のボタンの位置が、ちょっと違うのがわかるか?
光司
うーん、なんだが折り曲がっていて、確かに締めたら変になりそうですね。
隊長
うむ、こちらは段返りではない、通常の三つボタンジャケット。
光司
ああ、比べると全然ボタンの位置が違いますね。
隊長
うむ、時々これを勘違いしている人がいてな、、通常の三つボタンジャケットでも、真ん中のボタンのみの人を見かけるのだが、バランスが悪くて気になるのだよ。
光司
へー、そうなんですか?
隊長
ああ、段返りでないのなら上二つは締めてほしいな。
光司
なるほど、しかし何で締めないボタンを作るんですかね?
隊長
うーん、まぁ見た目のバランスなのかな~、ハッキリわからないが。
光司
あら、そうですか。
隊長
うむ、個性的なブランドだと一つボタンのジャケットもあるぞ。
光司
へー、ボタンの数だけでも、色々あるんですね。
隊長
ああ、他にも四ツボタンもあったりな。(上のさんまさん)
光司
そうでしたか、気にしたことがなかったです。
隊長
一つボタン四つボタンはあくまでも個性を狙ってといったところだな、段返りも最初はそういう変わり種の扱いだったのだろうが、市民権は得て今では珍しくはなくなったな。
光司
なるほど。
隊長
段返りは三つボタンでありながら、シャツが見える空間が広くなるのだ。
光司
へ?意味がわからないのですが・・・。
隊長
二つボタンだとシャツが見える面積が広いのだよ、通常の三つボタンと二つボタンの中間的な位置づけが三つボタン段返りジャケットの特徴だな。
光司
へー、シャツの見える面積なんて考えるのですね。
隊長
うむ、派手なシャツやネクタイだと、面積が広いと目立ちすぎてくどくなりがちだからな、あえてシャツが見える空間を狭くすることで、バランスが取れたりするのだよ。
光司
うわ、そこまで計算するのですが、面倒ですね。
隊長
そうだな、とにかく男の着こなしは、バランスが大事だからな。
光司
バランスですか?
隊長
ああ、目立ちたいだけなら、真っ白なスーツとかでいいのだ。
光司
あ~、ちょっと恐い系の人でいますね。
隊長
うむ、一般の社会ではバランスが保たれないからな、ジャケットの形でさじ加減の調節が出来るということだ、さらにシングル、ダブルと色々あるしな。
光司
うわ、そうか、大変ですね。
隊長
ダブルのスーツも最近また少し増えてきたな、バブルの頃のようなオーバーサイズではないがな。
光司
オーバーサイズですか?
隊長
ああ、バブルの頃は明らかに大きなダブルのスーツを着て、ボタンを全部開けていたな。
光司
へー、時代によってスーツの形が違うんですね。
隊長
うむ、バブルが狂っていただけだがな。
光司
はは、そうなんですね。
隊長
うむ、ダブルのスーツもスマートに着こなせればカッコイイものだぞ。
光司
なるほど、確かにスマートですね、シャツが見える面積も少ないですし。
隊長
ああ、ダブルはジャストサイズを選ぶのがポイントだな。
光司
へー、スタイルが良くないとダメですね。
隊長
うーん、まぁそうだな、オーダー作れるのなら別だがな。
光司
なるほど。
隊長
まぁ、ダブルは上級者向けだからな、避けた方が無難だな。
光司
そうですね、そうします。
隊長
うむ、無難なスーツが悪いわけでもなく、スーツで量販店で売れ筋のスーツを選んでおけば、まず間違いではないのだが、そこから一歩踏みだそうとするなら、バランスに気をつけてということだ。
光司
なるほど。
隊長
個人で仕事をしている人や、デザイナーなんて肩書がある人なら、多少の背伸びは許されるかも知れないが、一般的なサラリーマンがバランスを崩すと、ただの痛い人になってしまう、特に営業マンなら致命的だな。
光司
そこまでですか?
隊長
ああ、今バブルの頃スーツを着ている営業マンがいたらどうだ?
光司
うわー胡散臭さ満載ですね!
隊長
そうだろ?多かれ少なかれ、軽薄な印象を与えてしまうと、いいことはないな。
光司
なるほど。
隊長
かといって、あまりにも保守的な古めのスーツも頂けない。
光司
あら。
隊長
時代に合わせたスーツが、やはり無難だな。
光司
そういう意味があっての量販店の売れ筋なんですね。
隊長
ああ、オシャレと言われている人たちは、その無難なバランスからちょっとだけ先をいっているのだ。
光司
へー、よくわかりますね。
隊長
そのちょっとだけが、ポイントなんだがな。
光司
なるほど、行き過ぎは軽薄なんですよね。
隊長
そういうことだな。
光司
僕は・・・無難でいいです。
隊長
うむ、それも立派な選択だ、極端な例だが、お笑い芸人さんの衣装だと思い切ったことをしているな。
光司
うわ、いくつボタンがあるんですか!
隊長
ダブルの5つボタンか、合計10って凄いな。
光司
ははは、確かにこれを見るとシャツの空間なんて僅かですね。
隊長
お笑い芸人さんも色々考えて、戦っているのだよ。
光司
へー、そうなんですね。
隊長
個人的には、明石家さんまさんと、東MAXの着こなしが好きだな。
光司
へー、そうですか、気にしたことなかったです。
隊長
うむ、さんまさんは「ホンマでっかTV」で色々なパターンを着ていて、カッコイイぞ!
光司
へー、今度意識して見てみますね。
隊長
ああ、東MAXは、本当におぼっちゃまなんだろうな。
光司
へー、ネタだけではなくてですか?
隊長
うむ、いつも洋服の着こなしが完璧だぞ!おそらくスタイリストのその場しのぎの着こなしではない!
光司
そんなにですか?
隊長
ああ、バランスといい、とにかく素晴らしい!
光司
大絶賛ですね!
隊長
うむ、あのバランス感は参考になるぞ!
光司
へー、今度見てみます・・・あれ、何か番組持ってましたっけ?
隊長
・・・たまにしか見れないから貴重なのだ、アズマックスを見かけたら要チェックだ!
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