隊長
旅行はやっぱり楽しいな。
光司
そうですね、いっぱい歩きましたね。
隊長
おや?革靴が汚れているじゃないか。
おばあちゃんの知恵袋?靴磨きの裏ワザ
光司
あ、ホントだ、どうしましょう。
隊長
うーん、旅行先で靴クリームを買うのも邪魔になるしな、バナナの皮を試してみるか。
光司
え?バナナの皮ですか?
隊長
ああ、昔から言われているのだよ、革靴をバナナの皮で磨くといいってな。
光司
そうなんですか、でもバナナ・・・あ、ありました(苦笑)。
隊長
ははは、黒い革靴だしな、物は試しだ、磨いてみたらどうだね。
光司
・・・わかりました。
隊長
そっちじゃない、バナナの皮の内側の白い方をこすりつけるのだ。
光司
えええええ?ベタベタになるじゃないですか。
バナナの皮に含まれるタンニン
隊長
ぬるぬるになっても大丈夫だ、仕上げは別の布で仕上げれば問題ない。
光司
布・・・ありますか?
隊長
あ、そうだったな、取りあえずティッシュで拭いてくれ。
光司
はい、うわ、汚くなりましたよ~~~~。
隊長
すまん、ティッシュはダメだったな、すまない、この靴下を使ってくれ。
光司
いいんですか?
隊長
ああ、きちんと洗濯してあるから大丈夫だ。
光司
でも・・・。
隊長
気にするな、私は旅行に行くときは、捨ててもいい下着や靴下を選んでいるから。
光司
え?旅行なのに古いものですか。
隊長
ああ、旅先で捨てられたほうが荷物にならないからな。
光司
なるほど、そういう考え方もあるんですね。
隊長
いいから、バナナの跡を拭き上げてみたまえ。
光司
はい、あ、キレイな光沢が出てきましたよ。
隊長
そうだろ、実はバナナの皮で靴を磨くのは、ドイツでも当たり前に行われているのだそうだ。
光司
へー、そうだったんですね。
隊長
皮に含まれているタンニンという成分によるものなのだ。
光司
タンニンなめしのタンニンですかね。
隊長
お、よく知っているな、タンニンとは植物に含まれている、まぁ、いってみれば渋だな。
光司
バナナの皮にも含まれているんですね。
隊長
うむ、大分キレイになって光沢が出てきたじゃないか。
光司
はい、ありがとうございます。
隊長
匂いを嗅いでみてくれ。
光司
・・・やっぱりバナナ臭いです。
隊長
ははは、そうだよな、まぁ、そのうち匂いは抜けるさ。
光司
そうですか・・・。
隊長
あくまで緊急用の靴磨きのテクニックだと覚えておいてくれ、バナナの皮の成分が残っていると、そこからカビてしまうかも知れないからな。
光司
うわ、マジですか!
隊長
きちんと拭き上げれば問題ないさ。
光司
ちょっと心配になってきました。
隊長
黒い革だしな、大丈夫だ。
光司
黒じゃないとダメなんですか?
隊長
薄い茶色だと、多少染みになってしまう可能性もなくはない。
光司
なんてことさせたんですか!!!
隊長
だからきちんと拭き上げれば大丈夫だって。
光司
そうですけど・・・。
隊長
悪かったな、今度靴磨きセットをプレゼントするよ。
光司
約束ですよ!
隊長
ああ、悪かったな、だがバナナの皮でも問題はないはずだぞ。
光司
うーん、でも買ってくださいよ、ところで漢字で書く「革」と「皮」って何か違うんですかね。
隊長
ああ、「皮」はバナナや動物の皮で、なめされて加工された後が「革」なのだよ。
光司
へー、そうだったんですね。
隊長
植物の皮のタンニンで動物の皮を、革に変えるわけだ。
光司
なるほど、それは勉強になりました、でも二度とバナナの皮で磨きませんから。
隊長
すまなかったな・・・。
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