光司
さっき、すれ違った子供に「あっかんべー」されちゃいましたよ。
隊長
ははは、嫌われてしっまったのだな。
光司
何もしていないのに、ショックでしたよ~。
あっかんべーに意外な効果が!?
隊長
「あっかんべー」ってどういう意味か知っているか?
光司
え!?嫌がらせとかじゃないんですか?
隊長
元々は、魔除けなのだよ。
光司
は?
隊長
目の下まぶたの裏側と舌は赤いだろ、昔は赤が魔除けになると考えられていて、身体の中の赤い部分を見せつける意味があったのだ。
光司
へー、案外深い意味があるんですね。
隊長
うむ、鳥居などが赤い理由も魔除けなのだよ。
光司
へー、赤ってそういうことだったんですね。
超一流のスポーツ選手に舌を出す人が!?
隊長
最近では魔除けとは別に、舌を出す人も存在するな。
光司
え?誰ですか?
隊長
有名なのは、マイケルジョーダンだな。
光司
うわ、本当ですね、ふざけているんですか?
隊長
そうではない、彼は特殊なのかも知れないが、とにかくシュートモーションに入ると舌を出すことで有名なんだな。
光司
どういう意味があるんでしょう・・・。
隊長
決して相手を馬鹿にしているわけではないことは間違いない。
光司
そうですよね、プロですもんね。
隊長
マイケルジョーダンは調子がいい時ほど、とにかく舌をだしていたのだな、その理由は「究極の弛緩状態」だと言われている。
光司
弛緩状態・・・ですか。
隊長
うむ、普通は力を入れるときは、歯を食いしばって身体を硬直させるのだが、
光司
はい、イメージ出来ます。
隊長
マイケルジョーダンはその逆、究極のリラックス状態のために、力を抜くのだな。
光司
うーん、難しいですね・・・。
隊長
そうだな、あまりマイケルジョーダンのような人はいないのだが、バスケットのように繊細な力加減が必要なスポーツは、ガチガチに緊張している状態がいいとは言えないのは、わかるだろ。
光司
はい、そうでしょうね、リラックスしたほうがシュートが入ると思います。
隊長
その、究極形というか、そのリラックスした状態にもっていくために、舌を出して身体の力を抜いている、と言われているのだよ。
光司
はぁ・・・。
隊長
例えば、日本の体操選手の内村航平っているだろ。
光司
はい、あ、内村航平さんは緊張をしないことで有名ですよね。
隊長
そうだ、体操だって極限状態でコントロールするスポーツだから、緊張しないというのは最高の武器だろ。
光司
そうですね、どんなに大舞台でも関係ないんですもんね。
隊長
うむ、いつもの力をいつでも出せるわけだな。
光司
なるほど・・・。
隊長
もう一人、それに近い選手を最近発見したのだが、サッカーの元日本代表の遠藤保仁だ。
光司
そうか、ヤットも緊張しないと言っていましたね。
隊長
そうなのだ、先日驚いシーンを目にしてな、2015年のアジアカップの初戦、先制点をあげたのが遠藤保仁なのだが、ペナルティエリアの外からコントロールされたグラウンダーのミドルシュートだったのだが、なんとシュートの直前、シュートモーションの途中にペロッと舌をだしたのだよ。
(低画質ですいません・・・)
光司
おお、まるでジョーダンじゃないですか!
隊長
そうなのだ、バスケットとサッカーではあるが、シュートという同じタイミングだったから印象に残っているのだよ。
光司
へー、確かにヤットのシュートも繊細なコントロールされたシュートですもんね。
隊長
うむ、ジョーダンと同じ究極のリラックス状態に感じられたのだよ。
光司
なるほど、舌を出すって深いんですね・・・超一流選手だけが至れる境地なのかも。
隊長
そうかもな、並の選手が簡単に真似は出来ないだろうが、練習中や日常の動作なら舌を出すなんて可能だろ。
光司
それはそうですね。
隊長
昔、整体院の先生に言われたのだが、普段のちょっとした動作でも、息を止めて踏んばらないようにしたほうがいい、と言われたことがあるのだよ。
光司
どういうことでしょう。
隊長
その先生が言うには、息を止めると瞬間的に力が出るけど、それは勢いをつけた状態だから、本来の筋肉の自然な力ではないのだそうだ。
光司
勢いですか。
隊長
うむ、重いものを持ち上げるときなんか、息を止めてグッと力を入れるだろ?
光司
ああ、そうですね、その感じですか。
隊長
それを、なるべくしないほうがいい、ということだな。
光司
へー、なんでダメなんですかね。
隊長
そういう時に、ぎっくり腰などになるからだ。
光司
ああ、なるほど。
隊長
必要以上に筋肉を使うことになるから、負担になるのだな。
光司
なるほど、だからスポーツ選手も必要以上に力むと失敗しますもんね。
隊長
ああ、それを我々も日ごろから自然とおこなってしまっているのだよ、きちんと意識をしないと、ちょっとした動作、立ち上がったりするときにも、息を止めてしまうものらしいぞ。
光司
へー、確かに意識したことがないですね。
隊長
腕立て伏せなんかはわかりやすいな、限界に近づいてきたら、息を止めて力を搾り出そうとするからな。
光司
ああ、なるほど、確かに後半は息を止めますね。
隊長
それだと、確かに力はでるが、繊細なコントロールが出来る状態ではないのはわかるだろ。
光司
そうですね、目いっぱいですからね。
隊長
そうならないように、日ごろのトレーニングや日常の動作から息を止めずにリラックスをするとよい、ということだ。
光司
なるほど・・・「あっかんべー」も深いですね。
隊長
そうだな、あ、もう一人忘れていたよ、イチローも似たようなところがある。
光司
またまた超一流スポーツ選手ですね。
隊長
うむ、イチローもまた、体の柔軟性を非常に大切にしていて、筋力アップのためのトレーニングをしないことで有名だな。
光司
筋トレしないんですか!!!
隊長
ああ、いわゆるバーベルを上げるような筋トレではなく、柔軟性を上げるストレッチをやりまくる感じだな。
光司
へー、なんだか超一流の選手には共通点がありますね。
隊長
うむ、例えば重量挙げのようなスポーツなら別だろうが、素早く性格な動作が要求されるスポーツは、リラックスが非常に大事なんだろう。
光司
なるほど~。
隊長
それが超一流になると、その僅かな身体の硬直の差まで感じ取って、さらに違いまでコントロール出来るのだろうな。
光司
うわー、超一流ってやっぱり凄いんですね。
隊長
うむ、極限状態でリラックスなんて真似できることではないが、我々が出来ることは、日常の動作でなるべく息まないことだな。
光司
そうですね、便秘とか良くないですし。
隊長
自然に出るのがベストだよな、その為にも、リラックスが大切だということだな。
光司
よくわかりました。
追記
隊長
そういえば、あるテレビ番組で新庄剛選手の守備の極意を紹介していたのだが、守りにつくときの新庄剛選手も極限まで力を抜くことの重要性を語っていたぞ。
光司
おお、新庄さん、これまた超一流の選手ですね。
隊長
なんとグローブを握る力すら余計なんだそうだ、だからプロに入ってから一度もグローブを買い替えずに、手の形に馴染んだグローブを修理しながら使っていたそうだ、そのグローブだと力を入れなくても手から落ちるこもなく、力を抜くことが出来るのだそうだ。
光司
本当に凄い世界ですね、プロってめいいっぱい力を出すイメージでしたが、凄く繊細な動きをしていて驚きました。
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