光司
この間、久しぶりに鉛筆を使ったら驚きましたよ。
隊長
確かに大人になると鉛筆を使う機会は少なくなるよな、鉛筆に驚いたとはどういうことだね?
光司
はい、何だか持ちにくくて違和感があったので、鉛筆をよく見ると五角形でした。
鉛筆が六角形の理由
隊長
なるほど、五角形の鉛筆か、一般的な鉛筆は昔から六角形と決まっているのだがな。
光司
へー、そうなんですね、それで鉛筆を握った時に、何か違和感があったんですかね。
隊長
おそらくな、五角形の鉛筆は「五角形」と「合格」をもじった願掛けの意味合いがあって売られていることがあるな。
光司
ダジャレですか・・・でも書きにくいなら受験とかに向いていないと思いますけど。
隊長
そうだな、大事な受験には慣れた鉛筆のほうがいいだろうな、普通の鉛筆が六角形の理由はな、握る時に親指、人差し指、中指の三本で支えるから、三つの倍数の収まりがいいと言われているのだよ。
光司
そうだったんですか、鉛筆の形にも深い意味があるんですね、てっきり転がらないようにかと思いました。
隊長
まぁ、それも大事だがな、日本に鉛筆が入ってきたときから六角形だったということもあるが、より生産効率が良くて木の無駄が出ない四角形の鉛筆も発売されたのだが、あまりの使いにくさに普及しなかったと言われている。
光司
なるほど、やはり三の倍数がいいんですね、そういえば昔、三角形の鉛筆を使ったことがあるような・・・
隊長
おそらく小さい頃だと思うぞ、三角形の鉛筆は持ち方を覚えさせるために販売されているはずだ。
光司
三角形だと鉛筆の持ち方が良くなるのですか?
隊長
ああ、というか変わった鉛筆の持ち方をしていると上手く握れないから、鉛筆を使いはじめた子供に三角形の鉛筆を与えると、自然と綺麗な持ち方になると言われている。
光司
おお、なるほど、鉛筆の形の違いにも深い意味があるのですね。
色鉛筆は丸型?
隊長
だが六角形の鉛筆が全てではないのだよ。
光司
へ!?三の倍数の九角形とか十二角形の鉛筆があるんですか?
隊長
いや、そうじゃない、丸い鉛筆があるじゃないか。
光司
ああ、そういえばそうですね、色鉛筆とか丸ですね。
隊長
うむ、丸い形にも意味があるのだよ、色鉛筆の芯は柔らかいから普通の鉛筆よりも折れやすいのだな、六角形だと芯に均等に力が加わらないから、折れやすいのだ。
光司
へー、それなら普通の鉛筆も丸のほうが折れなくていいんじゃないですか?
隊長
丸には丸のデメリットもあってな、製造過程で木の無駄が出やすいのだ、要するに高くついてしまうのだな。
光司
あ、なるほど、コスト的な違いもあるのですね、色鉛筆なら多少高くても納得しやすいですし。
隊長
ああ、それに鉛筆が丸いと転がるしな、だから最近の色鉛筆の中には芯の強度を上げることに成功して、六角形の色鉛筆も販売されているのだよ。
光司
おお、なるほど、技術的に解決したのですね。
隊長
ああ、ただ色鉛筆の場合は、きちんと握って綺麗な文字を書くことが目的ではないから、画家のように鉛筆を倒して使ったりすることも考えられるよな。
光司
ああ、そうですね、色を塗るときにこんな感じになりますね。
隊長
このように普通の鉛筆とは持ち方が違うから、むしろ丸い方が色々な持ち方に対応できるメリットもあるのだ。
光司
なるほど、丸型は丸型で深い意味があって、優秀なんですね。
鉛筆の存在意義?
光司
ところで、色鉛筆は別としても、そもそも現代に普通の鉛筆は必要ですかね?シャープペンのほうが木の無駄がなくてエコですよね。
隊長
まぁ、そうだな、私が子供の頃は鉛筆とシャープペンでは値段にずいぶん差があったが、今ではそんなことはないよな。
光司
はい、むしろシャープペンの芯のほうが安いですよ、僕はく中学生ぐらいから鉛筆を買っていません。
隊長
うむ、まさしくそれでいいのだよ。
光司
へ?どういうことですか?
隊長
小学生のための教育として鉛筆には意味があるのだな、というか今はそれしかないと言ってもいいな。
光司
うーん、もう少し詳しく教えてください。
隊長
何というかな、筆箱の仲のチェックだったり、鉛筆削りで手入れをしたり、どんどん短くなって消費したり、力強く使うと折れてしまったり、そのような学びが鉛筆の役割なのかも知れないな。
光司
ああ、なるほど、確かに小学生の頃はチェックしていたかも・・・。
隊長
鉛筆削りがない頃は、ナイフや彫刻刀で削っていたしな、そうやって色々覚えていったのだよ、短い鉛筆をつかったり、延長させたり、鉛筆は学びが多い大切な教材の一つだともいえるな。
光司
なるほど、教育の道具として残っているのであれば、鉛筆はありがたいものだと思いますね、勉強になりました。