シークレット・D 

アリの巣のパワーバランスに見る有能な人材と無能な人材の意味

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光司
久しぶりに会った同級生が、まるで別人になっていてショックでしたよ。
隊長
どう変わっていたのだね?
光司
学生の頃は優等生だったのに、ヤンキーになっていました。
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環境による変化

隊長
ははは、そんなこともあるよな。
光司
そうですが、凄く優しくて気が良くて優等生だったのに、あまりの変わりように何があったのか聞けませんでしたよ。
隊長
色々あるのだろう、頭のいい学校に行くと大変らしいからな。
光司
え!?どういうことですか?
隊長
例えば、東大の医学部に努力して努力して、やっとの想いで苦労の末に入学すると、相当な劣等感に苛まれるのだそうだ。
光司
さっぱり意味がわかりません・・・。
隊長
東大医学部の周りには、本物の天才がゴロゴロしているのだそうだ、自分はわき目も振らずに努力してやっと入ったのに、恋も遊びもしながら入ってくる天才もいるのだよ。
光司
へー、みんなガリ勉じゃないんですか?
隊長
あくまでも聞いた話だが、東大の医学部とかになると、努力では超えられない壁をいとも簡単に超える天才だらけらしいぞ、そういうところにギリギリ滑り込んで努力組が入っても、かなり難しいのだそうだ。
光司
うーん、確かに背伸びしても、ついていくことすら出来ないのはわかりますね、身の丈に合っていない感じですかね。
隊長
うむ、どんなに天才が集まった集団でも必ず落ちこぼれはでるし、逆に落ちこぼれの集団の中からでも、必ず優秀な人材は現れるものだからな。
光司
そうなんですか?
隊長
ああ、ある学者さんがな、アリの巣を観察していたらあることに気づいたのだよ。
光司
あることですか?
隊長
うむ、全体の6割ぐらいのアリは、よく働いていたのだそうだ、エサをせっせと運んでいて働きアリだな、そして2割のアリは率先してエサを発見してきたり、全体に支持をしたり、リーダーシップを発揮していたのだよ。

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光司
へー、アリの世界でも優劣があるのですね。
隊長
うむ、そして残りの2割のアリはサボっているのだそうだ。
光司
あらら、そこが人間でいう落ちこぼれのようなことですか。
隊長
そうなのだ、そこでその学者は優秀な2割のアリだけを集めて、全く新しい巣をつくらせたのだよ。
光司
おおー、それなら立派な巣が出来そうですね。
隊長
それがそうでもないのだ、しばらくすると、また同じようにサボるアリが出てきて、また同じような2:6:2の割合に落ち着くのだそうだ。
光司
あらら、そうなんですか、元は優秀なアリなのに・・・。
隊長
うむ、さらにその中の2割の優秀なアリを集めて新しい巣をつくらせても、また同じような割合になったそうだ。
光司
なぜでしょうね・・・。
隊長
不思議だよな、そこで今度は落ちこぼれの2割のアリを集めて巣をつくらせたのだよ。

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光司
おお、どうなったんですか?
隊長
うむ、また同じ割合になったのだ。
光司
へー、落ちこぼれの中からも優秀なアリが出るのですか?
隊長
ああ、そういうことだ、実は人間社会でも似たような傾向があると言われている。
光司
おお、それは興味深いですね。
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有能な人材と無能な人材

隊長
人間社会の場合、組織が大きくなればなるほど、この割合に近づいていくのだそうだ。
光司
不思議な減少ですね~。
隊長
超一流企業が優秀な人材ばかりを集めても、落ちこぼれは必ず出てしまう、一方で優秀な人材が引き抜かれてしまっても、次から次へと無能だったはずの人材から、新しく成長してくるのだそうだ。
光司
まさしくアリの素といっしょですね。
隊長
うむ、実はな、この落ちこぼれの2割のアリにも重要な役割があるのだよ。
光司
え?どんな役割ですか?
隊長
変化に気づくのだよ、一心不乱に仕事に頑張っていること自体は素晴らしいのだが、エサを運ぶことだけに夢中なアリは、外敵の存在に気がつかないのだよ。
光司
・・・なるほど、真面目ですもんね。
隊長
うむ、仕事に集中しないでフラフラと手を抜いているアリが、いち早く外敵や危機を察知すると言われている。
光司
おおー、なんだか理にかなっていますね、説得力があります。
隊長
新しい餌場を発見するのも、列を逸れてサボっていたアリだったりするな。

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光司
ははは、なるほど、落ちこぼれにも意味があるのですね。
隊長
ああ、そういう役割もあるのだよ、人間社会にだって当てはまることだぞ。
光司
うーん、なんだか深いですね。
隊長
ただ人間社会、会社組織の場合は、もっとひどいかもな。
光司
え?酷いとは・・・
隊長
ストレスのはけ口やいじめの対象として、そのような落ちこぼれの人達が存在している場合があるのだ。
光司
・・・マジですか!
隊長
全てが当てはまるわけではないが、そのような傾向もあるということだ、リストラ対象の人が集まりやすい部署や、面倒な仕事だけを押し付けられるパターンだな、会社側からすれば、そこで辞めていくのでもいいし、人目に触れずに面倒事を処理してくれるのでも意味があるわけだ。
光司
・・・そういえばそういうドラマがありましたね。

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隊長
あのドラマほど極端ではなくても、少なからずそのような傾向があるのだよ、必ず順列が付いてしまうものだ、どんな組織にもいじめはあるしな、学校の先生でもあるのだよ。
光司
うーん、なんだか切ないですね・・・。
隊長
階級制度というのもその最たるものだろうな、最多数の労働者よりも下に階級をつくって、真ん中の層の満足度を上げているのだよ。
光司
うわ・・・あ、そういえば「士農工商」ってそうですもんね。
隊長
うむ、実は商人が一番儲けていていたりするからな。
光司
何だかな~落ちこぼれがいない世界は難しいんですかね。
隊長
そうだな、まぁ難しいと思うぞ、ホームレスの中にも縄張りや力関係があると言うしな、人が3人集まれば派閥が出来てしまうのだよ。
光司
どうすればいいのでしょうか・・・
隊長
これといった正解があるわけではないが、やはり上を目指すことではないだろうか、人と比べてではなく、今の自分よりも上を目指していくということだな。
光司
具体的には?
隊長
誰かと比べて自分の立ち位置を確認するのではなく、昨日の自分と比べるということだ、自分よりも下の人を見つけて比べて現状に満足してしまうと、そのポジションを維持しようとしてしまい、上がってくるものを蹴落とすことにばかりを考えてしまうのだ。
光司
・・・何だかわかる気がします、下の者だけに偉そうな人って多いですもんね。
隊長
ああ、実は下の者を引っ張り上げてやると、今度はその者たちによって上へ担がれるのだがな、それが分かっていないのだよ。
光司
なるほど、いい上司のおかげで成果が出て出世すれば、その上司についていこう、となりますもんね。
隊長
ああ、邪魔ばかりしていた上司なら、そうはならないだろ?
光司
ですね、なるほど、下を引き上げるというのは考えたことがなかったです。
隊長
2:6:2のバランスを考えても誰かが上に行くことになるのだよ、その時に下から担がれることになるのだ。
光司
うわー凄い話ですね、下を大切に扱っていれば、下からの突き上げのおかげで自分が上がれるのですね!
隊長
そういうことだ、だから上がってきたものを蹴落とすようなことは考えないほうがいいな。
光司
なるほど、そういう奴は自然と淘汰されていくのですね。
隊長
まぁ、実際にはその通りにはならないことも多いが、そのような傾向がある、ということだ。
光司
凄く勉強になりました、確かにアリの巣と人間社会のバランスには同じような傾向があるのですね。
隊長
うむ、他人と比べることでしか自分の位置を測れない人は、結局はどこまで行っても幸せになれないからな、東大の医学部のように、必ず上には上がいるものだから。
光司
確かにそうですね、天才と比べてもしょうがないということですね。
隊長
うむ、ライバルはあくまでも自分、それさえわかっていれば、周りの人を見下すことはなくなり、素直に周りの成功も喜べるからな。
光司
僕も昨日の自分に打ち勝てるように頑張ります!

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