光司
あの、女性って腕時計を手首の内側にしますよね。
隊長
そうだな、最近はそういう女性も減ってきたがな。
光司
内側にする意味ってあるんですかね?
腕時計を内側にするのは日本人だけ?
隊長
普通に外側に腕時計を付けると、時間を見る時に肘を張るだろ?
光司
まぁ、そうですね。
隊長
これがな、内側だと肘を開かないで済むわけだ。
光司
はぁ・・・。
隊長
昔、和服を着ていた頃の名残りと言われているのだが、女性の着物の中には「身八つ口」といってな、脇の下に切り込みがあるものがあるのだよ。
光司
え!?何のためにですか?
隊長
授乳時に便利な工夫だな。
光司
へー、そうだったんですね。
隊長
うむ、帯をほどかずに済むし、着くずれを最小限に抑える工夫なのだが、この切れ込みがあると、腕を上げたときに丸見えになってしまうのだよ。
光司
ああ、なるほど。
隊長
そういう経緯があって、女性は脇を開くものではない、という風習が日本にはあるのだな。
光司
それが腕時計にまで影響しているのですか?
隊長
ああ、他にも説があるが、これが一般的だな、現在でも腋の下が丸見えになる洋服のデザインもあるからな、女性らしい仕草として受け継がれているのだよ。
光司
確かに女性っぽい人のほうが、内側に時計をしているイメージがありますね。
品の良さの演出
隊長
他に似たような理由として、500mlのペットボトルが普及してきた頃、直接口を付けて飲む女性がはしたないと言われたものだよ。
光司
そうなんですか、何故なんですか?
隊長
やはり品の問題だな、ペットボトルを飲む場合はコップよりも高く持ち上げる必要があるから、脇が丸見えになりやすいのだよ。
光司
へー、そんな時代があったんですね。
隊長
うむ、それまでも1.5リットルのペットボトルは普及していたのだが、それは瓶ビールのような使われ方の延長だったから、直接口を付けるだなんて、とんでもないと言われたのだ。
光司
時代によって違うんですね。
隊長
そうだな、腕時計も現在では外側に付ける女性が多くなったな、時計の大きさによってはデスクワークの時に内側に時計があると邪魔になることもあるだろうし。
光司
なるほど、時代によって変化していくのですね。
隊長
ああ、同じような理由かどうかわからないが、男でも内側にする人がいるしな。
光司
あ、本当ですね、しかも外人さん。
隊長
シューマッハだよ、彼も時計の広告の時などは、きちんと外側に身に付けるのだが、プライベートなのか、状況によっては内側に付けたり、右腕に付けたりしているのだよ。
光司
へー、女性用と違ってごつい腕時計なのに内側って何かしらの意味がありそうですね。
隊長
そうだよな、詳しくはわからないが、何かしらのこだわりがあるのだろう、ヘルメットを持っているし、運転の邪魔にならないようになど関係しているのかもな。
光司
なるほど、こういう僅かな違いも重要な世界なのかも知れませんね。
隊長
うむ、現在はあまり硬く考えないで状況によって腕時計の向きを使い分けるの、もカッコいいかも知れないな。
【関連記事】
※腕時計は左右どちらが正解!?